-
最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
投稿日カレンダー

みなさんこんにちは!
シンワオートマチック株式会社の更新担当の中西です!
さて今日は
シンワのよもやま話~アルミサッシの歴史~
ということで、今回はアルミサッシ加工の歴史やその背景、技術の発展、そして未来の展望について深く掘り下げ、日本の建築とアルミサッシの関係を探ります♪
住宅やビルの窓枠、ドア、カーテンウォールなどに欠かせない「アルミサッシ」は、現代建築において重要な役割を果たしています。しかし、その技術が確立されるまでには、さまざまな素材の変遷や加工技術の進化がありました。
日本の建築において、古くから使用されてきた窓や建具の素材は木材が中心でした。
木製建具は、日本の気候(高温多湿)に適していましたが、耐久性の低さやメンテナンスの手間が課題でした。特に、木材の伸縮や腐食、シロアリ被害が問題視されるようになり、より耐久性のある素材の開発が求められました。
第二次世界大戦後、日本は高度経済成長期に入り、都市部を中心に鉄筋コンクリート(RC)造のビルや住宅が増加しました。この新しい建築スタイルに対応するため、木製サッシに代わる新素材が求められるようになります。
この時期、アメリカではすでにアルミニウムを建築材料として活用する技術が確立されており、日本にもその流れが入ってきました。1950年代後半には、日本国内でもアルミサッシの製造が始まりました。
アルミサッシが普及する前、日本ではスチール(鉄)製のサッシが一般的でした。スチールサッシは、木製に比べて強度が高く、耐火性に優れていましたが、錆びやすいという欠点がありました。
そのため、スチールサッシの代替として、錆びに強く、軽量で加工しやすいアルミサッシが注目され、1960年代以降、急速に普及していきます。
1970年代には、日本の住宅市場でアルミサッシが標準的な窓枠として定着しました。
この時期、日本の気候に適したアルミサッシの開発が進み、断熱性能や防音性能が向上した製品が登場しました。
アルミサッシの製造には、押出成形(エクストルージョン)という技術が用いられます。これは、加熱したアルミ合金を金型に押し出し、希望の形状に成形する方法です。
押出成形技術の進化により、
アルミサッシの表面には、アルマイト処理(陽極酸化処理)が施され、耐食性・耐候性が向上しました。
さらに、カラーアルマイトや粉体塗装技術の発展により、従来のシルバー色だけでなく、ブラック、ブロンズ、ホワイトなどの多彩な色のサッシが作られるようになりました。
アルミは熱伝導率が高いため、冬場に窓の周りが冷たくなりやすいという課題がありました。そのため、近年では「樹脂複合サッシ」や「熱遮断構造(サーマルブレイク)」を採用した製品が増えています。
これにより、省エネ性能が向上し、冬場の結露を防ぐ効果も得られるようになりました。
近年、SDGsや環境問題への対応として、エネルギー効率の高い「高断熱アルミサッシ」が求められています。
近年の住宅やビル建築では、デザイン性の高いスリムフレームサッシや、ガラス張りの外観を実現するカーテンウォールが増えています。
これに対応するため、以下のような新技術が登場しています。
✅ 木製建具からスチールサッシ、そしてアルミサッシへと進化。
✅ 押出成形・表面処理・断熱技術の発展により、性能向上。
✅ 省エネ・デザイン性・スマート化に対応した未来のアルミサッシ。
アルミサッシは、時代の変化とともに進化し続け、日本の建築を支える重要な技術となっています。今後も環境配慮やデザインの進化を取り入れながら、さらなる発展が期待されます。